≪概要≫

あまり使っているという声が聞かれないOBPMの「分析レポート」機能について、その使い方と「何が見れるのか?」「特に埋もれがちなグラフ」について、1本ずつ紹介、順次解説しています。
今回は3本目「プロジェクト利益予実推移」レポートです。
「これは何か?」、簡単に言うと、
 「見積もった利益」と「採算見込の利益」との「差異」を、
 「最終検収月にまとめて」プロットするレポート
というものです。
「見積もった利益」と「採算見込の利益」とを比較し、
予定よりも実績がプラス(良化)なのかマイナス(悪化)なのか、それがどれ程なのか、を見ることができます。

≪詳細≫

今回も細かい解説は後にして、まずは実際にOBPMで自社(自部門)のレポートを見る方法を記します。基本的な操作手順は次のとおりです。

このレポート(グラフ)には何が表示されているのでしょうか?
冒頭で、このレポートのことを、
 「見積もった利益」と「採算見込の利益」との「差異」を、
 「最終検収月にまとめて」プロットするレポート
と書きました。
「採算見込の利益率」を棒グラフで、「見積もった利益」との差分を「利益率差分」として線グラフで表しています。その2つが1セットで、前期(昨年度)データを青色で、今期(今年度)データを赤色で表示しています。

より詳しく理解するための要点(ポイント)は次のとおりです。
◆「確度」状況のプロジェクトは出力対象外です。
  対象は「先行着手」「受注」「完了」「中止」のプロジェクトです。
◆「分割検収」や「毎月検収」のプロジェクトも「最終検収月にまとめて」プロットします。
◆「見積もった利益」の根拠(どの見積?)は、「ヘルプ(F1)」で表示されるマニュアル「4.1 『当初の見積』とは」に記載があります。

例えば、当初の見積では利益率 50% の最終検収が 2ヵ月連続する予定があるとして、採算見込(実績)では 1ヵ月目の利益が半減(利益率 50% → 25%)、2ヵ月目の利益が 1.5倍(利益率 50% → 75%)の場合、グラフ化されるイメージは次のとおりです。

表示される内容から、このレポートは、次のような業務要件向きのものではないかと思われます。
◆ 部門の採算状況(目標との乖離)を把握、監視すべき部門長やPMOの業務。
◆「目標との乖離」を重要視し、そこにフォーカス、クローズアップして管理したい。 本レポートに限らず、分析レポートの共通仕様として、個々のプロジェクトへのドリルダウンというアプローチではなく、部門や集計グループ別の検索、集計表示に重きを置いています。分析したい集計グループの追加要望がもしあれば、システム管理者が集計マスタ設定等をメンテナンスして対応することになります。

興味を持たれた方は是非、利用してみてはいかがでしょうか。