OBPMは、工数や原価の実績や売上の確定を月単位で行うという思想となっています。
その実績確定を行うのが「月次締処理」です。

では、この実績確定を行わないとどうなるのでしょうか?工数や原価や売上の予定がずっと表示されたままになるだけ?

ここでは月次締処理を行わないとどのようなことが起きてしまうか、ということをお伝えします。

  1. 未来の経費が取込めない
  2. 原価実績が画面から確認できない
  3. ログイン時の新旧部門選択ダイアログが消えない
  4. 汎用出力の条件パターンに使用されるキーワードが適切に使用できなくなる

1.未来の経費が取込めない

OBPMの仕様上、経費実績については2ヶ月先までしか取込めません。
3か月先以降の経費を取込む場合は、締処理を進めるしか方法がありません。
例えば、2018年7月を締めない状態で、2018年9月の経費を取り込もうとすると下記のようなエラーが発生します。

2.原価実績が画面から確認できない

OBPMは締処理によって原価が確定し、各画面(採算画面等)の実績値が反映されます。(予定値を上書きする)
締処理をしない場合は、採算画面などから実績値を確認できず、予定値しか分かりません。予定値しか表示されないと、プロジェクトの採算状況が現在どうなっているかを把握することができません。
下記例では、現実日付では2018年9月になっているのに、まだ7月8月の予定値が表示されている状態です。

3.ログイン時の新旧部門選択ダイアログが消えない

アカウントの所属部門を変更した場合(異動)、異動日からログインする際に異動前の部門でログインするか、異動後の部門でログインするか選択するダイアログが表示されます。締処理で異動前の部門で発生した実績が確定するまでは、このダイアログが消えません。

4.汎用出力の条件パターンに使用されるキーワードが適切に使用できなくなる

汎用データ出力機能においては、抽出条件(値)に「@当月」や「@前月」などの月に関するキーワードが指定可能です。この「@当月」や「@前月」といったキーワードは締処理月を基準としているため、締処理が進まないと適切に使用できません。(出力月などは年月(yyyy/mm)を直接入力することで指定ができるため回避可能です。)
例えば現実日付が2018年9月なのに、2018年7月が締まっていない状態だとします。この場合は「@当月」が指すのは2018年7月となるため、下記のような条件パターンでは2018年7月のデータが出力されます。

まとめ

上記のように、OBPMの月次締処理を行わないと、ただ単に実績が見えなくなるというだけでなく、様々な弊害が発生いたします。
OBPMを快適にご利用いただくために、お客様におかれましてはぜひ月次締処理を毎月行っていただければと思います(面倒な作業ではあるかもしれませんが…)。